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危険なデンタルフロス2018.09.13

デンタルフロスという清掃用具がある。
これが初めて使う人はすごく危なっかしい。
強引にいれて歯ぐきを傷つけるどころか、
糸のこぎりのように歯ぐきを切ってしまう人もいる。

歯ぐきが傷ついて出血すると歯肉炎と勘違いして、
さらに念入りに痛みをこらえてフロスを使って
さらに傷つけてしまうという
悪循環に入ってしまう人もいる。

当院でのPMTCでもフロスは使うが、
一番良く歯垢(プラーク)が取れると思う。

歯周病予防の観点から言うと
隣接面(歯と歯と間の歯面)の歯周ポケットの歯垢を取るのに
優れたグッズだと思う。

やり方は片側によせて
ポケットに入れて手前側と奥側と2回に分けて行う。

0767021009

アメリカ歯周病学会で
floss or die(フロスをしますか、しないで死を選びますか)
という言葉が生まれた。

つまりフロスをしないで歯周病になって、
その結果として脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病で死にますか
という意味である。
アメリカでは、歯周病予防には、
歯ブラシよりフロスが主なのである。

ワックスの付いているものとついていないものがあるが、
最初はワックスが付いていたほうがよい。
歯と歯の間にスムーズに入る。

慣れてきたらワックスが付いていない方が、
歯垢はよく取れると思う。

またウルトラフロスというプラスチックの柄が付いているものは、
フロス自体が細い繊維のばらばらな集まりであるために
歯と歯の間に入りやすい。
柄の形からしてやりずらい奥歯に向いている。

 

 

 

矯正のワイヤーが付いている人のためにオーソピックと言うフロスもある。

ブリッジの方には、
両端がかたく、両端以外はふわふわの柔らかい素材の
スーパーフロスもおススメだ。

インプラントにもフロスが有効といわれてきたが、
インプラント体(フィクスチャー)の表面が粗く、
紙やすり状態ので細い糸が絡まって
プラークが着きやすくなってしまうため
インプラントには、フロスはおすすめできない。

フロスは確かにプラークを落とせるが
これにより、予防・治療効果のエビデンス(実証した論文)が無いことも
頭に入れておきたい。

新宿三丁目北歯科 院長 楳津徳弘
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